年頭のご挨拶
2020.01.01
フルーツ山梨農業協同組合
代表理事組合長 中澤 昭
明けましておめでとうございます。組合員の皆様、そして地域の皆様方には輝かしい新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
旧年中は、JA事業全般にわたり、格別なご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
昨年を振り返ってみますと、東日本全体が台風15号と19号により、大きな被害を受けました。県下においても春先から出荷まで、経験したことのない天候不順による災害を受けました。4月の凍霜害や5月の降雹、梅雨の長雨で病害虫の発生、日照不足による糖度低下、そして思いもよらぬ桃のせん孔細菌病の大発生など、生産者にとって大変苦労された年となりました。
しかし、生産者が長年培った栽培技術とたゆまぬ努力により、品質の良い果物を生産し、出荷量は少なかったものの販売単価を上げて被害を最小限に食い止めることができました。
中でも、桃のせん孔細菌病につきましては、次年度の生産に向けてボルドー液の散布による徹底した防除を、県下一斉に行うことができました。生産者の強い危機意識と長崎知事ならびに、管内の各市長には素早い対応をしていただき、成しえた成果でありました。
JAは、「農業者所得の増大・農業生産の拡大」「地域の活性化」「JA経営基盤の強化」を基本目標として、多様な農業・地域の実態に応じて、自らの創意工夫に基づく積極的かつ多彩な事業と組織活動を展開し、地域の農業とくらしになくてはならないと、組合員から評価される組織となることを目指す「創造的自己改革」に取り組んできました。
近年では、大規模な葬儀に比べて小規模な葬儀や家族葬の需要が高まりつつあります。そこで、コンパクトな葬儀を希望する声に合わせ、時代のニーズに応えるために、どなたでも利用できるセレモニーホールとして「やすらぎ第二ホール」を建設しました。
そして、中山間地の多いJAでは高齢化がさらに進み、今後は農作業が大変負担になってきます。そうした中、防除あるいは除草などの負担を少しでも軽減させるため、傾斜地ではドローン(小型無人飛行機)を使った農薬散布、リモコン式草刈機を使った草刈りなど、果樹栽培でスマート農業を行っているJAとして全国で初めて、国から補助を受けて研究に取り組み始めました。
これからもJAは総合事業の機能と役割を最大限に発揮し、食と農を基軸とした地域に根ざした協同組合として、農業と地域を豊かにし、安心して幸せに暮らせる社会の実現を目指します。
本年も、組合員・地域の皆様にとって素晴らしい年となりますようご祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。